2006年 03月 16日 ( 1 )

サラ金広告、問題なのはテレビCMだけじゃない

サラ金(消費者金融)の広告は不快だと、与謝野金融担当相が国会で述べました。きょう(2006年3月16日)の全国紙朝刊は、この発言について、経済面や総合面で報じています。

サラ金の広告とそれを掲載している新聞に関しては、このブログの筆者は、大いに問題ありだと思っています(参考:サラ金の「違法金利」には、新聞も加担している(1)(2))。そんなこともあって、各紙の記事を読み比べてみたところ、書き方のうえでは、朝日は妥当な表現をしているといえそうですが、毎日と読売の書き方はズルい感じがします。内容においては、どれも不満です。

〈「高い金利で貸すサラ金(消費者金融会社)が、テレビコマーシャルを堂々としていることと、かつては超一流だと思っていた銀行がサラ金と一緒に広告を出していることは不愉快」〉(毎日)という与謝野氏の発言は、参院予算委員会で、共産党の大門実紀史議員の質問に答えるかたちで出ました。そこで、しんぶん赤旗のウェブ版(3月16日付)で、大門氏の質問について読んでみると、以下の記述が出ていました。

〈大門氏は、大手銀行がサラ金を傘下に入れて消費者金融に乗り出している実態を新聞広告を掲げながら示しました〉

どうやら、新聞広告を証拠として取り上げながら、サラ金をめぐる問題点を指摘したようです。ということはつまり、問題と思えるようなことが、新聞広告に出ているということでしょう。

全国紙3紙で、このことに比較的ちゃんと触れているのは、朝日だけです。朝日は〈大門氏が示したのは、三井住友銀行と大手消費者金融プロミス、両社が出資するアットローンの3社が全国紙に掲載した共同広告で……〉と書いています。

毎日にも〈三井住友銀行と消費者金融大手プロミスとの提携ローンの広告を掲げて……〉という記述はあります。ただ「新聞広告」とは書かず、〈広告〉としているところに、逃げの姿勢を感じます。読売にはそもそも、大門氏が広告を示しながら質問したという説明はありません。

ズルいと思うのは、見出しについてもです。毎日は〈「サラ金のCM 不愉快」 金融担当相〉とだけ書いていますが、これではまるで、テレビCMだけに問題があるとの印象を、読者に与えようとしているかのようです。

もっともおかしいと思うのは、国会で新聞広告の内容が問題だとされたのに、自社の広告掲載の状況を説明したり、どう考えているかと表明したりしている新聞がないことです。そればかりか、具体的に三井住友銀行などの企業名をあげながら、それらの企業の反応さえ伝えていません。

これらは、自社や自分たちの業界のことになると、とたんに新聞は批判精神がなくなることや、国会担当の記者が直接銀行に取材したり、金融担当の記者と連携したりして記事を作り上げるような風通しのよいシステムが新聞社に整っていないことが、原因の一部になっているように思います。

このサラ金広告の問題については、今回のようないい加減な記事で終わらせず、各新聞とも早期に社としての姿勢を示す必要があるように思います。
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by tmreij | 2006-03-16 23:59 | 本紙